8人が本棚に入れています
本棚に追加
『部屋の隅で吹き溜まったふわふわの毛。カーペットに入り込んだヒゲ。家中にまだ、あなたの痕跡が山ほどあります。』4/12.3:24
2月7日の夕方に霙が降りました。
夕日と空のグラデーションに柔らかな色調、霙が物悲しくて、ひどく、美しいと思いました。
夕暮れの町、行き交う逆光に照らされた車の黒い影。
夕日に隠された町を霙が纏っていました。
やがて霙はふわふわと舞い落ちる雪へ変わり、ほとほとと、優しくわたしの心へ振り落ちて、つもることはなく、雪はやんだのです。
わたしの心に、つもることのないぼた雪を降らせたままで。
2016.2/8.0:11
最初のコメントを投稿しよう!