邂逅

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ザザ~ンチャプチャプ 「皆大丈夫か?、艦隊に被害はないか?」 「報告します艦隊、人員共に被害無しです」 「そうか…現在位置は?」「それが…現在位置は不明です」 「不明?どういう事だ?」「GPSもオメガも使用不能、横須賀、市ヶ谷共に交信不能です、艦隊内は交信可能」「通信傍受は?」「それが妙なんです」「妙…?通信室へ行く」通信室にて「艦長、これが現在までに傍受できた分です、英語で書いてあったので翻訳しました」 『日本が中部太平洋に対し攻撃する可能性あり十分に警戒を要す』 「なんだこれは、まるで太平洋戦争の開戦間際の様じゃないか」 海上をレーダーで監視していた乗員が声をあげた 「対水上レーダーに感!方位2-7-0距離5000隻数20!」 「敵味方識別は!」「不明!」「全艦機関始動、この近くに島は?」そこに艦橋から連絡が入る「現在位置特定!北緯51度52分47秒 西経176度39分28秒北緯51.87972度 西経176.65778度付近」 航海士官が答える「北へ2海里の所にアダック島があります」「そこにいくぞ!両舷半速!」「ガスが濃いため見張りを増員します」「こちらCICなおも艦隊接近!距離3000!アンノウン艦隊視認圏まであと三分!」同時刻南雲機動部隊先頭艦『阿武隈』艦橋「ん?なんだ?何かが動いている?阿武隈より赤城へ艦隊を視認!」「米艦隊か?」「不明!厳重なる警戒の要ありと認む!」赤城艦橋 「南雲長官」「何だ?草鹿」「第一水雷戦隊の一部を不明艦隊発見地点に急派しましょう」「しかし、艦隊の防護が・・・空母が沈められたらどうする気だ」「まだ、米軍の哨戒圏外ですこんな所にはいないでしょう」「よし、わかった、遣ってくれ」 『第一航空艦隊旗艦赤城より第一水雷戦隊旗艦阿武隈へ発す貴艦は秋雲・霞・浦風を率い、不明艦隊発見地点に急行、これに対し警戒の任に当たれ』 『阿武隈了解!我、秋雲・霞・浦風を率い不明艦隊に触接これを厳重警戒せんとす』
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