第二話、僕の宝。彼女の宝。

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 そして宝を持ってからはイジメがなくなった。  でもトーコの宝は何だったんだろう。いつか僕にも分る日がくると言っていたが、いまだに分らないでいる。もちろん僕がトーコを成仏させる為に霊能力者となった今でも……。 「トーコ……」  そして僕は僕の中で今でも宝を守り続けている。  これから先、どんな事が起ろうとも僕は僕の宝を守り抜くつもりでいる。それはトーコとの無言の約束でもあったし、僕自身が学び成長する為には絶対に必要不可欠なものだったんだから。  いや、むしろ守り抜く事だけで幸せになれる様な宝だったんだから……。
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