転生ゾンビ始めました

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 「じゃかあしいわ!」  (あぁ、もう。こいつなんなんだよ!)  「神だよ?」  「うるせぇ! っていうか、今のやつこそなんだよ!」  「神ならデフォルトで読心術くらい使えるさ。……さて、このままではキミとまともに言葉を交わす事は難しいし、話も前進しないので、もうわたしの一存でキミの今後を決めてしまう事にするよ」  こほん。  女の子は一度可愛らしく咳払いをしてから、再び口を開いた。  「決めた。杉本、わたしはキミを異世界に転生させる事にしたよ。それも、剣と魔法のファンタジーの世界だ」  「……はぁ」  ここに来て、ついに杉本の心はおかしな幼女にヘシ折られた。  額に手を当てながら、小さくため息をついた彼は、半ばなげやりな調子で幼女にテンションを合わせ始める。  「なぁ、どうして俺を転生させようと思ったんだ? 自分で言うのもアレだが、俺は結構なクズだぜ?」  「あぁ。確かにキミは初対面の女性におっぱいを要求する不届きものだな」  「要求してねぇっつってんだろ! いや、そういうアレじゃなくてだな。俺は暴力とか卑怯な事に当たり前のように手を染めて、自分勝手に生きてきたんだ。なんなら、地獄行きを宣告されても文句なんざ言えねぇのによ。どうしてチャンスを与えるような事をするのかと思ってな」  「だからこそだろう? 今まで道を間違えたまま、ずっと一人で歩いて来たキミだから……。来世では、一度目で気付けなかった大事なものに触れて、大切な事を沢山学んで欲しいんだ」
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