宝の地図

一通の封筒

この封筒は一体？

そもそもに何でこんな所に？

疑問符がたくさん頭の上に浮かび上がる。

頭を傾げながら、そっと封筒を拾い上げた。

表には何も書かれていない。
そっと、裏にひっくり返す。

封はされているものの。糊が剥がれ掛けており、端の方は浮いていた。

目線を下に向けていくと──。

「……私の、名前だ…」

封筒の右下。住所はなく、ただ私の名前だけが書かれていた。

『新井 美代子(あらい みよこ)様』

記憶にない物ではあるが、自分の名前が書かれているので、戸惑うことなく封に手を伸ばす。

ペリペリと、簡単に封が開いた。