一通の封筒

4/8
前へ
/32ページ
次へ
中には一枚の紙。 折られたその手紙を広げると、不思議な文字の羅列。 『茶色 机 引き出し』 書かれていたのは、たったそれだけであった。 「…どう言うこと?」 書かれていた文字を見て、頭を傾げる。 手紙の内容はなぞなぞのよう。 しかし私が思うのはそれではなかった。 「……宝探しゲームみたい」 口に出たのはそれだった。 それは小さな頃。宝探しと称した遊び─。 最初の手掛かりから、隠された宝物を探すもの。 書かれていた内容はまさにそれで。 宝物を探す、最初のヒントのように思えた。
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加