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旅行先で沙紀さんの素直な気持ちを聞いて益々、俺の思いは募るばかりだった。
けれど募れば募るほど苦しくてやり場のない思いに焦っていた俺は沙紀さんを傷付けてしまった。
出張から帰ってきた日、沙紀さんに会いたくて強引に家に押しかけた。
ただ、純粋に会いたかった。
それだけだった。
沙紀さんの顔を見たら直ぐに帰ろうって決めていたのに。
でないと俺は沙紀さんの事を無理にでも………
なのにーーー
往生際の悪い冗談で泊めてと言う俺の言葉に沙紀さんは良いよって言った。
抑えが効かなくなるって言った俺に。
正直、どうして急にそんな風に言ったのか沙紀さんの真意が分からなかった。
少し躊躇ったものの結局俺は自分の気持ちを優先させた。
沙紀さんの全てを俺のものにしてしまいたい………
例え先が見えない恋でもこのまま沙紀さんを抱いてしまいたい……
これまで抑えていた俺の欲が一気に溢れてきた。
俺は沙紀さんをその場に押し倒した。
余裕のない俺は少し乱暴なキスをしてしまい、沙紀さんの戸惑いが伝わってきたけどそれでも俺は止めなかった。
沙紀さんの肌に早く触れたくて……
温もりを感じたくて……
沙紀さんの素肌に手が触れかけた時、沙紀さんの体が硬くなるのが分かった。
俺は沙紀さんを抱き起こした。
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