確定彼氏

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今日も昼休憩もそこそこに山積みの仕事を片付けていた。 連日、残業続きで今日こそは少しでも早く帰りたい。 でないとアラサーの体が悲鳴をあげ始めている。 そんな時に限って内線での呼び出し。 何となく、内線の音が不吉な音に聞こえるのは気のせいか? 「はい、総務、戸田原です。」 「樋山です。お疲れ様です。」 「お疲れ様です。」 「社長室へ来ていただけますでしょうか。」 「今ですか?」 「ええ、今です。では。」 要件だけ言うと一方的に切られた。 何回かみんなで食事に行ってても仕事となると相変わらずのサイボーグっぷりの樋山さん。 課長に一言伝えてから最上階の社長室へと向かう。 ノックをして部屋に入ると、いつもの如く無表情で樋山さんが迎えてくれる。 どうせ、どのような要件で?と聞いたところで答えてくれる事はないだろうけど、一応、聞いてみる。 「社長はどのような要件で私を?」 いつもならどうとでも取れる表情で冷たく言い放つのに、今日はとても険しい表情で 「あなたに来客です。こちらへ。」 と言うとデスクから立ち上がった。
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