君の言うままに…その先。

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『 …何でもしてくれるんだろ 』 その言葉にドキッとし、そのまま体が固まるオレ。 近づけてきた、整った顔は片方の口角をキュっと上げ不敵に笑う。 オレの耳元に顔を更に近づけ、 「してくれるだろ」って、 もう一度繰り返す。 息が…ゾワッっと耳を擽る。 オレは首を竦め熱くなった顔で小さくコクンと頭を前に倒した。 俯いたオレの頬に一瞬、 ほんの一瞬ユヅルの唇が触れた。    その後の授業は言うまでもなく上の空で、 病気か?って思うほど胸のどきどきは続き、 顔はずーっとぽかぽかと熱を帯びていた。 もしかして…  オレの方が何かを期待してるんだろか。 オレの思いが叶い。 kissは普通に出来る… ……ふつう。 普通ってなんだ? 違和感無く自然に出来るってことか? テンパっているオレは解らない事を真剣に考える。 好きなんだから何でも出来るよな。 ……何でも。  さっきのユヅルの言葉を思い出し、 オレは沸騰する頭を左右に振った。 耳元で『帰るぞ』っと、 声を掛けられ飛び上がるオレ。 ユヅルは笑いながらオレの肩を叩き歩き出す。 オレも後を追って歩き出す。 オレの思いが叶い。 お前に何でもしてあげたい…させてあげたい。 ほんとーに、そう思ってる。 ……思ってはいるんだけど… kiss以上の事を まだした事がないオレたち。
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