3年生…夏休み。

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ユヅルはオレの手を掴み立つように促す。 オレはユヅルの前に立つ。 囲いの鉄柵に座ったままのユヅルは両足を開き オレを足の間に引き寄せる。 オレの腰に両手を回し下から見上げて。 「…キスして」って囁いた。 蒸し暑い季節…  それ以上にオレの体は熱くなる。 マサミって呼ばれ軽く手を引く。 オレは周りを少し気にしてから、 体を屈めてユヅルの口にオレの口をつける。 ユヅルの手がオレの頭の後ろに回り 「………っ…」 息を吐くのに口が小さく開く。 ユヅルの舌が口腔内に入りオレの舌を追う。 息が苦しくなり  「…っ……ぅ…」 息を吐く。 腰に回っていた片手がオレのシャツの裾を上げた。 ドキッとしてユヅルを見下ろすと、 目が合い…ユヅルはそのまま外気に触れた オレの腹に唇を付け「好きだ」と言った。 「同じ大学行こー。 離れずオレを  ずーと見てて欲しい」 懇願するように言うユヅルの頭を抱き締めた。 オレは素直に嬉しいと思った。 そしてユヅルの手が… 素肌に直接回る腕が… 触れるユヅルの両手が熱かった。 オレもユヅルと同じ大学に行きたいと思った。 抱き締めた頭の上で、 『オレも頑張るよ』 って言って髪にキスをした。
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