第1章

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「 おーい、昴。一緒に帰ろうよ。」 そう俺に呼び掛けて来たのは、天城 神( てんじょう じん )。 俺の事を大親友と呼ぶ男だ。 俺は此奴の事を親友と思った事は只の一度もないが。言葉にはしないが俺は心の中で何度も此奴の事を否定、拒否している。 「 ……取り巻き共はどうした。」 「 取り巻き…?嗚呼、彼女達の事か!彼女達は用事が有るらしいから今日は居ないんだよ!」 嗚呼、そういえば一週間後には此奴の誕生日だったな。今頃、血眼で死に物狂いで此奴に好かれるよう良い誕生日プレゼントを探してるんだろうな。 まぁ、結局のところどんなに頑張っても向けてる好意を此奴に気付いてもらうって事は必ずと言っていい程無いがな。 鈍感ってレベルじゃねぇからな。病気か?ってレベルに等しいからな。
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