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「ちょめ~っす」
「お、駿。ちょっす」
部室に行くと、高崎がエロ本を片手にちょめんこポーズで挨拶する。
ちょめんこポーズとは…
簡単にいうと人差し指と中指をピストルの形にして、そしてピストルで何かをぐるぐるかき回すポーズ。
それがちょめんこポーズ。
目指すは加藤イーグル!!
…まぁ、これがうちの男子水泳部の公認挨拶なわけ。
「ん?ジャイ子は?」
「あぁ…ジャイ子?知らん」
エロ本をなんかの専門書と勘違いして読み耽っている高崎は素っ気なく言い放つ。
俺はバッグを机に置いて、中からipodと漫画を取り出し、イヤホンを耳につけ、机に足を乗せてから漫画を読み始めた。
俺が読んでる漫画は有名なバスケ漫画で、赤い髪のド素人が活躍する話。
何回も読んでるからストーリーは完璧に把握してるんだけど、他にやることないから、とりあえずもう一度読み直している。
しばらくして高崎は席を立ち、ドアに向った。
「シコり?」
「ばーか、自販機だよ」
「じゃあ、俺ペプシネクスト」
「300円な。まいどありっ」
「はっ、ふざけ」
高崎に悪態をつき、俺はまたイヤホンをつけて大音量の世界へ戻っていった。
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