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イツキさんの仕事を引き継ぎするのに1週間。
後任の派遣の教育が終わって今日でイツキさんは仕事を辞める。
俺は仕事が終わってロッカールームで着替え、駐車場に向かっていた。
車の運転席に乗り込んでスマホを取り出してイツキさんにラインを送ろうとしていたがイツキさんからラインでメッセージが届いていた。
『今夜は事務所の社員さんが送別会をしてくれることになったので遅くなります。
今日は御飯、外で済ませてください』
俺は『了解、楽しんできて』と返信してライダースジャケットのポケットにスマホをしまった。
この日、俺は送別会に行ったイツキさんを迎えに行けば良かったと激しく後悔するハメになる。
俺はすすきの市場近くのコインパーキングに車を停めて、行きつけの居酒屋で夕飯を食べる事にした。
「おう、いらっしゃい。珍しく一人かい?」
「今日は嫁さん会社の送別会で居ないんですよ。俺も今日は車なんで飯食いに来ました」
「ウーロン茶で良いかい?」
「はい、あと唐揚げとめんたいポテトサラダと白飯と豚汁…あ、それと軟骨つくね2本ね」
「はいよ」
俺は食事を済ませてバイトの男の子とフットサルや車の話題で盛り上がっていた。
何気に腕時計を見ると時間は10時を過ぎたとこだった。
「そろそろ帰らないと…お会計お願いします」
コインパーキングから車を出して自宅マンションへと車を走らせた。
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