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西川という男からあのラインがきてからイツキさんには1人で外出しないようにしてもらった。
俺はイツキさんの総合病院の通院にも仕事を休んで付き添う事にした。
待合室で待っていたら電工掲示板にイツキさんの呼び出し番号が表示された。
「行ってくるね」
「うん」
イツキさんが診察室に入室してからすぐに看護師が出てきてドクターから話があるから俺も入室するように言われた。
「調度ご主人もいらっしゃいますんで一緒にお話聞いて頂けますか?お座りください」
「はい」
俺はイツキさんの横に差し出された椅子に座って話を聞いた。
「数値は安定しているけれど、奥様の成長ホルモン分泌不全の前の血糖の負荷検査で、一度2年前に入院して検査しているんですが、前回、結果が出なかったんですよ。それで今回は確実に結果を出す為に3度程血糖の負荷検査をしてみようと思うのですが、医師の付き添いが必要な検査でして、1週間程入院してもらいたいので…一連の流れとしてはまず今日、この後、入退院総合センターで手続きしてもらって、入院前の事前検査を受けてもらいます。と、まぁこんな感じなんですが…よろしいでしょうか?」
「はい、解りました」
「では外来で書類をお渡ししますので入院問診表を受け取って2階の入退院総合センターに移動お願いします。問診表に記入して説明を受けてからそれから事前検査になりますから、受付前でお待ち下さい」
俺達は診察室を出て受付前で入院問診表を受け取って入退院総合センターに向かった。
必要書類に記入後、看護師とセンター職員から入院日程と入院の説明を受け、イツキさんは事前検査の採血と心電図、肺活量や脈波検査、レントゲン、骨塩定量検査を受けた。
イツキさんは月末から総合病院に1週間、検査入院することになった。
病院の帰りに二人で定食屋で食事をして帰ってきた。
マンション前に着いて駐車場に入る前に西川という男の車が無いか確認したが見当たらなかった。
「イツキさん貧血起きてない?」
「大丈夫。でもさすがに一日で採血6本はきついかも…でも入院の書類書いたりしなきゃ」
「イツキさんの印鑑作っといて良かったね、すぐ必要になった」
「ホントだね(笑)」
書類に記入して印鑑を押していく。
保証人は別世帯じゃないとダメらしく、後日イツキさんの親御さんに頼む事にした。
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