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そう、俺らサッカー部は県予選の準決で負けてしまったんだ。
あと2勝で県代表だったのに。
高校最後の試合となってしまった先輩達、先輩達を全国に連れて行けなかった悔しさ、その様子にすずの気持ちも涙も溢れていた。
「ゴメンな、すず」
それしか俺は言えなかった。
すずは小さく頭を下げ、涙で滲んだ眼で俺を見た。
日焼けした肌、汗で濡れた髪。
すずも一緒に戦ってくれていた。
打ち上げの話が出る頃には先輩達にもすずにも笑顔は戻り、俺は監督から新しいチームのキャプテンだと告げられた。
死ねと言った中2以来、俺はすずを泣かせることはしていない。
だから必ず、すずを全国に連れて行くと俺は決心した。
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