第2章

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「テンちゃん、起きてー」 「……」 「テンちゃん、起きてってばー」 「……」 「おいっ、テン!!起きろ!!」 耳を突っ切る高い声。 朝練がある日はいつもこうだ。 俺を起こしにくるのは妹のすず。 1歳下のハツラツお元気娘だ。 どうして朝からこんなに元気でいられるのかねー。 こっちは朝、元気でいられるのはムスコだけだってのに。 くだらないことが頭にフッと湧き、フッと沈んだ。 正常な生理現象も程なくしておさまり、俺はリビングへと降りた。
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