第2章

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「おはよう、テン」 「おはよう、母さん」 母さんはいつも早起きだ。 親父が朝早く家を出ることもあって、朝食の用意や家事を早々にしている。 家族が揃って朝ご飯を食べることはまずない。 俺は時間を気にしつつチャチャと飯を済ませ、身支度を整えた。 さっきまで俺を急かすように起こしてきたすずはとっくに朝ご飯を済ませてるはずなのにまだ何やらしている。 本当に女は準備に時間がかかるな。 「すず、もう行くからな」 俺はそう言って先に家を出た。 「ママ、行ってくるねー」 すずも追いかけるように家を出た。
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