アナタニオボレル

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「ウッ……」  温かく、それでいてキツい刺激に、己の欲を吐き出したいという欲求が芽生えるが、そこを我慢して彼女の頭を引き上げる。  焦点の合わない目をし、ダラリと舌を垂れたまま肩で息をする彼女の表情は、どこか恍惚としていた。  意識を戻させる為にも激しく腰を打ち付け、強い刺激を体内へと与えると、「ひゃっ、ひゃっ……あぁんっ!」と、狂ったような嬌声を出す。  そして再び、甘い声を出す彼女の頭を湯船の中へ……。  幾度となくソレを繰り返しながらも彼女の様子を確認すると、いつの間にか白目を剥き気絶していた。  ぐったりと昏倒している濡れた彼女の顏は、薄らと開いた口からは透明に光る液体を一筋垂れ流しながら、幸せな夢でも見ているかのような安らかな表情をしていた。  そんな死に体状態の彼女の体を浴室に寝かせ、死姦するかのように犯し続ける俺。  浴室の鏡に映る自分の姿はまるで獣そのもの。  理性の欠片もない。  ただ、本能のままに腰を動かし続けるケダモノ。
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