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上の子はもう小学四年に上がるし、下の子ももうすぐ入園を迎える。
どうにかしなきゃ……。
そう毎日思って三つ掛け持ちバイトをこなしている。
帰りは夜遅いけど、子供たちの顔を見れば、僕は一日満足して眠りにつける。
僕は、今夜も子供たちに会えることを楽しみにして自転車で夜道をかける。
その時は、気が抜けていたのかもしれない。
危うく赤信号の横断歩道を半ばまで、欠伸しながら走ってクラクションを鳴らされた。
「バカヤロー!死ぬ気か!」
僕は、ブレーキを目一杯握って急ブレーキをかけたけど、派手に転倒した。
運転手の荒い声が耳に届いて、僕は痛む体から倒れたまま、すいません!と大声を出した。
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