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僕は、轆がいきなり立ったため少し驚き、たじろいた。
轆は僕に近づいてきた。
髪と髪が、触れ合うまでに近づいてきた。
そして………………小さな声で僕の耳に…………………囁いた………。
「………彼女は僕の彼女だよ……」
そう言うと、轆は公園の中心に向かってふらふらと、僕から離れていった。
【彼女は僕の彼女】
それが正しければ………
この女の人は轆と付き合ってる?
僕はベンチに座っている萩原さんを見ながらそう思っていた。
そのときだった。
「僕と彼女、萩原 哀は愛し合ってるんだよ。」
いきなり、轆が大きな声で話しだした。
僕は、萩原さんを見るのをやめて、轆のほうに体ごと向けた。
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