僕と萩原さん

6/29
前へ
/42ページ
次へ
僕の視界の中には二人しか写っていなかった。 周りの滑り台もブランコも砂場も眼中になしだった。 ただ二人だけを見て余計な物は見ていなかった。 外灯が照らす中、僕は二人の前に立った。 その時の萩原さんは轆に身を預け、目をつぶってまるで寝ているように見えた。 轆は僕に気付いて声をかけてきた。 静かな声で………ぶつぶつと。 僕はそれらを聞き流して、本題を聞いた。 ぶつぶつと呟くように話していた轆は話すのを止めて、少し間を開けて…………… 本題を話し初めた。 「預かってほしんだ。」 それが今日、僕を呼び出した理由だそうだ。 僕は反射的に。 「何を?」 と、言った。とゆうより言ってしまった。 多分、条件反射みたいな感じだ。 用件を言っても、その用件を満たすための物がなければ、用件は達成できないのだから……。
/42ページ

最初のコメントを投稿しよう!

54人が本棚に入れています
本棚に追加