第0章 その花の名は…

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今の景色とは打って変わってさかのぼること数時間前… ここはとても緑が生い茂る平和な島国ツインゼル その島の小高い丘の上に建っている二階建ての家に鳴日の出を告げる時計がジリリリと鳴り始める。 早く起きろと言わんばかりに音は大きくなっ ていく。 「…うるさいなぁ~」小さな呟きと共に時計の側の布団からスッと手が出てきて音の正体を掴むと再び布団の中に潜っていった。 音が止んで、数秒間の静寂後で布団がモゾモゾと動き、中から寝ぼけ眼の少女がゆっくりと起き上がってきた。  可愛らしいパジャマに身を包んだ少女の名前はアイリス・プリーシア 水色のロングヘアーがとてもよく似合う15歳の明るい娘だ。     
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