第1章

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目に見える異変が起きたのは3日前。本当はそれ以前から起きていたのかも知れない。 急に、惨殺死体が発見されたというニュースが多くなった。物騒な世の中になったものだと高を括っていた。 それは突然だった。日本中を震撼させるニュースが流れた。 それは全国各地で起きていた。 建物は壊され焼かれ、一夜にして廃墟と化したのだ。 テレビの画面に映るのは所々、赤く塗り潰された日本地図。破壊された地域が赤く塗り潰されてる。 もう少しで真っ赤に染まってしまう。 絶望と恐怖に支配され人々は逃げ惑い、そして追い詰められて終いに殺された…。 足を投げ出し座ったままフェンスに凭れかかって、目の前の悲惨な状況をただ、眺めるしか出来なかった…。 もう…どうでもいい…。 俺は…逃げることをやめた…。 ズ…ズ…ズズ…ズ…ズ…ズズ…ズ…ズ…。 何か来る…。 もう…どうでもいい。俺はフェンスに凭れて目を閉じた。
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