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同調圧力の強いこの国で、所謂世間の枠から
はみ出して生きれば相応に嫌な思いを
させられる。彼女達は理不尽だと言いはするが、
軽やかにその壁を乗り越える。それがどうした、
とばかりに自分の選択に対する責任をさらりと
果たしてしまうのだ。
親友だと思っていた祥子に耀達を寝取られ
ながらも美奈子が人間不信に陥らないのは、
この個性の強い女達の中にいるからなのかも
しれない。
だが、美奈子の背中を押して励ました祥子が
自身も気がつかないうちに美奈子の失敗を
望んでいたのかと思うと、彼女の心には
冷たい隙間風が吹くのであった。
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