第2章 海からの風

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「いろいろな音が聞こえて来ますが、 追いかけてはいけません。聞こえるままに するのです。考え事をしてもいけません。 それでも浮かんで来るものは浮かんで来た ままにしておきます。そのまま受け止める のです。追いかけてああだこうだと考える ことを妄想をかくと言います。」 止静と抽解を何度か繰り返し、美奈子は耀源 老師と坐り続けた。海からの風に揺れる 装飾品の音が高くなった。カタカタ、 カタカタと何かを訴えるように鳴り続けて いた。
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