第2章 海からの風

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わたしは結構神経が太いらしい。それとも 心臓に毛が生えてる? 彼女は思わず嘲った。幼い頃から憧れた、 ショックのあまり倒れたり何も食べられなく なったりする、か弱い女性にはなれない のだ。自分はもっと図太く、生命力の強い 女なのだ。 美奈子は車に戻り、大磯インターチェンジ から小田原厚木道路を厚木へ向かった。 今からならまだ自宅で月見の宴が出来るかも しれない。 衆生本来仏なり… 昔の高僧の言葉が思い
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