第1章

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「麦わら帽子がない。」 名津は母親が呆れるほどにぼろぼろになった麦わら帽子を愛用していた。 名津にとって大事なものは、三久にとっても大事なものだった。 名津は幼稚園でイジメに遭い、同じ頃三久はリストカットに走っていた。 二人の辛い経験が友情を生んだ。そして、あの麦わら帽子も生んだのだ。
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