第2話―混乱と共に―

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翌朝、3人の雑誌インタビューの現場に来ていた。 マネージャーの私は、船橋さんと共にその様子を傍で見学していた。 「3人は幼馴染だそうですが、喧嘩とか今までありましたか?」 「ぇえ、そんなのしょっちゅうでしたよ。仲がいいからかなぁー、好きな食べ物とか好きな女の子とかよくかぶるんですよね。それの取り合いでもうぼっこぼこ。特に雄介なんて加減知らないから、彰と取っ組み合いの喧嘩したりとか。俺はいつもその仲裁役って感じでしたね」 「よく言うよ、あれは仲裁に見せかけて俺ら殴る口実作りたかっただけだろ?こいつこういうずる賢いとこあるんですよね」 「ばっか、雄介!違うから!俺はお前らをちゃんと思って拳を入れてたんだぞ?」 「いやいや、あれは憎しみこもってたねー。愛情より憎悪のが伝わってきたから」 「彰まで…いや、本当違いますからね?俺こいつらのこと愛してますから」 「うふふ、本当に3人とも仲がいいんですねー」 正直、3人の仕事での絡みを見るのは今回が初めての私は 今すごく驚いていた。 今日までの仕事はずっと新曲のレコーディングだったし、テレビをほとんど見ない私はこの3人の絡みをテレビでも雑誌でも見た事ない。 だから… 「好きな子の取り合いでも殴り合いをしたんですか?」 「あーそうそう、その子と誰が結婚するかみたいな喧嘩してましたよ。千裕も彰もなんていうんでしょうね、真面目だったから殴り合いの喧嘩とかしないタイプなんですよ、本当は。でもその時は血眼で俺に殴りかかってきましたね」 「え、もしかしてあいつは俺がもらう!みたいなセリフとか出たりしましたか?」 「あー、まだガキだったんでね。本当どの漫画から引っ張ってきたんだか知りませんが、そんなような事3人とも言ってましたよ。…うわ、なんか恥ずかしいな…これ記事にしないでくださいよ?照れちゃう」 雄介さん…… あんた喋れたのか!!!
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