第1話―それは突然に―

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いきなりの話にパニックになる。 私が? 今人気急上昇中のアイドルのマネージャー? 務まるわけないでしょ!! 「ちょっと、いきなり言われても無理だよ!私には重すぎるよその役目!」 アイドル3人とその現マネージャーがいるため、大声を出すわけにもいかず叔母に小声で話しかける。 「大丈夫よ、言ったでしょ?あなたは才能があるって」 「んな無責任な…」 「心配しないで。何かあった時の責任は、ちゃんと取るから。だから愛莉ちゃんは気にせず仕事に励んで頂戴」 「叔母さん…」 「お姉さんね?それから会社では社長と呼びなさいね?」 「はい…」 こうして私はこのアイドルユニット3人のマネージャーをする事に。 今月は引き継ぎ期間として船橋さんと一緒に仕事をするらしく その段取りを今日一日は取ることとなった。 なんだか…あれよあれよと言う間にどんどん話が進んでいってるなぁ… 「愛莉さん?大丈夫?」 「あ、大丈夫です!すみませんぼーっとしてしまって…」 「あはは、いいよ。なにせ本当急だったからね、びっくりさせてしまったよね、ごめんね」 「いえ、船橋さんが謝る事では…」 「いやでも、さすが社長だよ。あの愛莉さんを本当に社員にしちゃうなんて」 「……え?どういう事ですか?」 「あ…っと、ごめん。社長との約束でこれは言えないけど、少しだけ教えると愛莉さんはこの会社じゃ有名人なんだよ」 「え、私が?なんでですか?」 「まぁ…いずれわかるよ」 「そう、ですか…」 どういう事なんだろ…? 結局その意味はわからないまま、船橋さんは急にハッと何かに気づき後ろに隠れていた3人を自分の前に押しやった。
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