採掘屋とニューエデン

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 ガレンテ連邦。あらゆるエンターテイメントとチャンスを与え続ける連邦国家 自由意思と人権を強く信ずる国、ガレンテの人々は、自己中心的でおせっかい、さらに言えば偉そうでうんざりするような人々であり、力強いリベラリストで自由主義の守護者とも言われている。 ガレンテは、夢が現実となる地でもある。ガレンテは、訪れる人々に飽くなき娯楽を提供し続け、それはガレンテ連邦そのものが、娯楽の集大成にすら感じられるほどだ。ガレンテを旅すれば、驚くべき建造物の数々、熱帯にそびえ立つ連山の自然の素晴らしさ、果てやダンサーに至るまで、旅をするならガレンテのどこへ何度訪れようと、 常に新しい感動を与えてくれるだろう。精力的で活気に満ちたガレンテ社会は絶えず移り変わり、発展し続けている。しかし、一見華やかなガレンテだが、実はそれとは対照的な荒廃した街も存在している。世界屈指の大富豪の多くはガレンテ人だが、マーケット主導型の自由主義経済と個人主義の自由の下では、 誰でも頂点に上り詰めるチャンスがあると同時に、社会の最下層に転落するリスクもあるのだから。またかつてカルダリはガレンテ連邦の一部だったが、お互いに根強い敵対意識を払拭できず、結果的にガレンテ連邦と カルダリ人が交戦状態に入ったという歴史があることも忘れてはいけない。  ミンマター共和国。部族社会を基礎に持つ国、ミンマターには元々7大部族と呼ばれる部族があった。しかしアマーの侵略によって、一部の部族は全滅に近い状況、 ないしは大半が奴隷となってしまい、今日では「セビエスター」、「クルースアル」、「ブルートー」、 「ヴェロキュオール」の4つの部族によって、ミンマター共和国が構成されている。ミンマターの故郷、惑星マターには、広大で肥沃な草原が多く、無数の有蹄類が群れを成し、遊牧民的生活には理想的な 環境だった。ミンマターはこのすばらしい気候のおかげで、宇宙進出後も容易に科学技術のレベルを維持することができたのである。ミンマターの部族達は、何世代もの間、この楽園にも等しい環境で共存し続けてきたのだ。部族社会は遊牧民の社会においては最も適した形だ。
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