第四章

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「相手がヨシュアじゃなければ、いくらだって干渉してもいいけど、ヨシュア相手に半端な事はやめて」 言ってしまうと、レイネはどこかで少し怒っている本音に気付いてしまった。 「わからず屋で鈍感なヨシュアだけど、ティアラには正直に女嫌いを告白して、少しずつであっても誠実に接してきたはずよ。それなのに、こんな時になって、ティアラは自分が可愛くてなんにもする気がないのね」 自分の言葉に衝撃を受けているお姫様を見ていると、レイネは極悪非道ないじめっこになった気分になってくる。 決して、そんなつもりで残ったのではなかったのに。 「ごめん。ちょっと頭を冷やしてくるわ。ティアラはここにいて」 レイネが告げると、ティアラは捨てられたにゃんこのように潤んだ瞳で声にならない何かを訴えてくる。 レイネは、ほとほと自分が嫌になった。 この愛くるしいティアラと毎日一緒にいて、ヨシュアはどう感じていたのだろうとか考えてしまっている自分の思考に。 「心配しないで、帰ったりしないから。ただ、ちょっと廊下に出るだけ。あ、でも、その前に一つだけ……」 レイネは念の為、とある確認をしてから部屋を出ていった。
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