悪魔男爵と――

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 グレートモチモチファイターは鋭く告げた。 「胸が大きいだけでそのネーミングはやめてください! セクハラで訴えますよ」 「足を斬られるくらい大したことないが、セクハラで捕まるのは困る」セクハラに覚えがあるのか、なぜか男爵に向けられた言葉を重症のハイヒールすね毛が自信満々に返答する。「私の魅力は女子を虜にする、きな粉以上だ!」 「ならば一部の男子を魅了する、つぶ餡に匹敵するわたしの力を見せてやろう」負けじと対抗するグレートモチモチファイター。 「スーパーでやることと言ったらひとつだろ?」  それはアルバイトであった。  金を貯めて斬られた足をなんとかくっつけようと思うハイヒールすね毛。  が、時給は金ではなく赤いきつねで支払われる。仕方なく、お揚げを湿布代わりにした。 「出汁が染み込んだ美味そうな湿布だな。甘く炊き上げられたお揚げがあれば、私の足は全盛期を上回る脚力を得るだろう」  足はバンソーコ貼ってたら、なんか治った。 「最近のバンソーコはすごいぞ、最高だ。さぁ、スーパーで幸せを探すか」
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