序章

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今日の天気は晴れ。 雲ひとつ無い青空が一日中続くでしょう。 と、 天気予報のアナウンサーが言っていたような気がする。 上を見上げれば、初めて来たときと何も変わらない無機質な白い天井。 締め切ったカーテンが遮りきれずに、部屋の中を照らす日光から察するに、外は晴天なのだろう。 カーテンを開けると、まぶしい光が視界を奪う。 約五秒間。瞑った目を開けつつ窓を開ける。 ふわりと風がカーテンを揺らし、暖かい日の光りと風が僕を包む。 次第に慣れてきた目をこすって空を見上げる。 「・・・・・今日の天気は何だったかな」 窓を閉じて、僕はテレビの天気予報をつけた。
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