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フムヒミ連合。
彼らの能力は停止。
動きのある能力者は、この連合軍に勝つことは絶対にできない。
「NO.今何を感じるの?」
フムヒミ連合の一人、FUTUREはDEATHの遺体を眺め呟く。
「FUTURE、お前には分かっていたんだな。こうすることで、僕に何を教えようとしたんだい?」
「それは言えない。言ったところで、実は君の行動は変わらないから。そして、私もそれを言う未来を見たくはない」
「そうか」
NOの心境は複雑だった。
DEATHは確かに絶対悪だ。
この世に存在するだけで、あらゆる事象を消滅させる危険な存在だ。
しかし、と考える。
悪なき世界は、新たなる悪を生成する。
死がいなくなることで、誰かが笑っているに違いないのだ。
それがFUTUREでないことを、NOは天に祈った。
「もうここに用はないね」
「ああ、アジトに戻ろう。私たちの、フムヒミ連合のアジトへ」
「最後に聞いていいか」
「なんでもどうぞ」
「DEATHが死ぬのは、今日が初めてで合ってるよな」
FUTUREはその問いには答えず、DEATHの作ったクレーターを眺めている。
もとより返事はいらなかった。
沈黙が、NOに真理を与え、彼はまた違う道への一歩を踏み出す。
「FUTURE、信じてるよ」
「信じて欲しい。これも、ALLの為なんだ」
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