敵は、忘れた頃にやってくる。

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「お待たせ、勉。じゃあ、行くか!」 「おう!」 そう言って、俺たちは会社を出ると繁華街の居酒屋へと入って行った。 「で?優希、最近どうだ?」 「ん?最近?あぁ、まぁボチボチって感じかな。企画書とかは結構任せて貰えるようになったし、それなりには成長したと思うよ。まぁ、もう4年もいるからなー!」 「まぁ、そうだよな。俺もやっと売り上げとか良くなってきた。」 「お、マジか!営業は大変だよなー。それに比べたら俺らの方はまだマシだなって思うよ。」 すると、勉は何かを考える素振りを見せた。 「いや、俺はお前の上司が無理だから……優希の方が大変だと思うな。」 「俺の上司って……大倉さん?まぁ、確かに最初は大変だけど……慣れれば大丈夫だよ。」 「……そうか?俺は生理的にあの人を受け入れられねぇな、きっと。あ、でも……結婚してから優しくなったとか聞くけど……」 「……へぇ?そ、そっそうなんだ!!あんまり意識したことなかったなぁー!」 ―――ひーー!!思いっきり意識してしまったぁぁ!!!
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