君の面影が消えるまで。

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「それで、先生。」 「あぁ、分かってるよ。……その話、授業終わってからでもいいか?っていうか、今日は送っていくよ。俺の車の中で話した方が落ち着いて話出来るだろ?」 「あ、はい!そうですね!……じゃあ、授業頑張りますね!」 そう言うと、嬉しそうに教室の中へと入っていった。 ―――可愛い奴だな。 やっぱり、10歳ぐらい違うと……感情表現とか豊かだなぁと感じた。 「…………はい、今日はここまで!お疲れ様でした!」 「お疲れ様でした!」 授業が終わってからも、俺は生徒たちに囲まれる現状……。 皆が、テストで納得出来なかったところや分からなかったところを聞きに来た。 チラッと水城の方に視線をやると……『気にしないで下さい、待ってますから。』という目線を送ってきた。 俺は聞かれたことになるべく簡潔に、そしてわかり易く教えてあげた。 すると、生徒たちは納得した様でどんどん帰って行き……最後には俺と水城だけとなった。 「……じゃあ、帰るか。」 「…そうですね。」
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