君の面影が消えるまで。

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映画はとにかく面白かった。 終始、ハラハラさせられっぱなしで……息をつく暇もないぐらいだった。 「面白かったですね!」 「あぁ、そうだな。久し振りに映画でこんなに楽しめたよ。…ありがとうな、水城。俺を誘ってくれて。」 そう言うと、水城は顔を赤らめて下を向いた。 「……健さんに、喜んでもらえて…良かったです。」 ―――耳まで真っ赤だし……。 そんな、水城を可愛いと思ってしまったのは……否定出来ない。 「次、何処行くんだ?」 「次は……何か食べに行きません?パフェとか、ワッフルとか……」 ―――確かに、小腹が空く時間帯だ。 「……いや、でもさ男2人でパフェとか行くのか……?」 ……ちょっと、いや…かなりハードル高くねぇか? 「え、ダメですかね?今はスイーツ男子とか流行ってますから大丈夫だと思いますけど……もしかして、甘い物ダメですか?」 「いや、甘い物は好きだよ。」 「じゃあ、いいじゃないですか!行きましょう!」 ―――そう言って、俺の手を引っ張った。
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