君の面影が消えるまで。

23/31
前へ
/62ページ
次へ
―――やはり、大失敗だった。 店員にもジロジロと見られるし、最悪な事に時間帯も時間帯なので、女子たちが沢山集まっていた。 ……高校生だろうか。私服の2人組も居れば、制服を来た5人ぐらいのグループもいる。他にも女子たちが沢山居て…本当に場違いな所に来てしまったようだ。 「健さん!ほら、何食べますか?」 そんな女子高生の目を諸共せずに俺にメニューを寄越す目の前の男子高生……。 ―――あぁ……。これさ、俺だけが場違いなんだろうな。だって、傍から見たら水城もカワイイ系に入るもんな……。 「……チョコバナナワッフル。」 「あ、良かったー!被らなくて!俺、イチゴだったんで良かったです。…あ、すみませーん!」 水城に呼び止められた店員が手際良く注文を受け、そのまま中へと消えていった。 「健さん。」 「ん?」 「俺、健さんのことが……知りたいんです。」 「……知りたい?俺の何を?……別に、何も魅力とかないぞ?」 「……魅力とか、そういう事言ってるわけじゃ無いんです。」 「じゃあ…」
/62ページ

最初のコメントを投稿しよう!

618人が本棚に入れています
本棚に追加