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体が火照る。
頭に血が上る。
頭がクラクラする。
心臓がバクバクする。
更に熱が上がる。
『なー、いいよな』
拗ねた声に変わる。
「移るぞ」 声が上擦った。
『 平気 』
(平気なもんか)って思いながら、
「...狭いからな」
...言ってオレはベッドの奥に寄る。
涼は嬉しそうにデカい体を小さくし隣に横になった。
オレの方へ横向きになり 上側の左腕をオレの腹の上に置き
抱え込むように添い寝をする涼。
オレは「重いわ」って薄く笑って言うと涼も笑った。
その微笑んだ顔のまま
『全ての物から護ります』って悪戯っぽく言って更に笑う。
オレだけに見せる、
その悪戯っぽい涼の顔を見て ちょっと可愛いと思って、
「 バカなの 」って言って目を瞑る。
狭いベッドで体をくっ付けて寝るオレら。
体が弱っているせいか...妙に安心してウトウトと眠気が襲う。
なんだか とても気持ちが良くて、
完全に眠りに落ちる瞬間、
横で微かに動く涼。
薄く目を開くと視界いっぱいに涼の顔があって、
(...ん?)
オレの唇に柔らかい物がぷにゅっと触れた。
落ちていく意識の中...涼がキスをしたんだと解った。
オレは微笑んだ。
...つもりだったけど たぶん笑顔を作れず意識は落ちたと思う。
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