文化祭

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「なんですか?」って感情の無い声で涼が言った。 副会長は顔色ひとつ変えずに 『徹夜の届けが出てたもんでね...生徒会としては見回りをしない訳にはいかなくてね。  会長は女性なんで、こんな時間まで残させる訳にもいかず  代わりに副のオレが来たって訳...解る!?  作業に問題ないかな 』 って聞かれ、 「 大丈夫です 」とオレは答えた。 『じゃ 生徒委員長さん 後はヨロシク頼んだよ』そう言って教室を出て行った。 時計を見ると10時を回っていた。 その後も作業をして12時を過ぎた頃に、ようやく出来上がった。 片づけを済ませると、柔道部の大和が 「余った暗幕を持って道場に行こー 畳だから仮眠ぐらいは出来る」と言った。 オレたちは畳が敷き詰めたれた広い道場の隅に座る。 佐々木が 「 あー。 疲れたー 」 って言って仰向けに寝っ転がり大の字に体を伸ばす。  オレも同じように体を倒し仰向けに寝っころがった。   天井が高い。  オレの横に涼がうつ伏せになり  「 疲れたろ 」って顔をオレに向けた。 顔を少し傾け涼に微笑む。 寝っころがっている頭の方からオレと涼の間にバサッと暗幕が飛んで来た。 野田が 「それ、お前達ふたりで使って寝ろよ」って言った。 声のした方に視線を向けると佐々木と野田が1枚の暗幕を掛けていて 体の大きい柔道部の大和はひとりで1枚の暗幕を使って寝転んでいた。 涼が仰向けになり暗幕をふたりに掛ける。 腕が触れが涼がオレの掌を握る。 チラッと涼の顔を見ると目を瞑っていた。 オレも他の奴にバレない様に平常心を装い寝たふりをする。 ポッと火照った顔で寝たふりをするオレ。 少し涼の指が動く... 握っていた手を少し離したと思ったら 恋人繋ぎをした... ふたりだけの時とは違いドキドキが半端ない。 体中がグワァーっと熱くなり堪らずオレは暗幕を引き上げ顔を隠した。
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