オレが1番だ。。

6/16
前へ
/78ページ
次へ
「なー 今日はどこ行くんだよ?」 昼飯を食べ終えた虹朗に聞く。 『別に涼は付いて来なくていいから昼寝でもしてたら...』 「そんな事 聞いてねーだろ、なーって」 『生徒会室、文化祭も近いしね』 また 一人かよって聞くと虹朗はさらりと 嫌、たぶん会長も居ると思うよ、だってよ。 はぁ。 会長の居る生徒会室に虹朗だけ行かせられる訳ねーだろ。 オレは席を立ち、前を歩く 『やっぱり 来るの』って笑う虹朗。 オレは ちょっと不貞腐れ 「行く行く。オレも連れてってー」とやけくそに叫ぶ。 仕方ないなーってちょっと嬉しそうに笑った。 その顔を見てオレも嬉しくなる。 生徒会室のドアを叩き 「『 失礼しまーす 』」 と声を掛けドアを開ける。 「あら。 森川君、付いて来たの」ってこっちを見て、 高波会長が言う。 そりゃー付いて来るでしょう...と口には出さず頭で思う。 片側の眉毛をキリリと上げて 「はい。 護衛です」と違う事を口にした。 「護衛? 何から護るの?」って会長。 「全ての物から護ります...」 会長は綺麗な顔の眉間に皺を寄せ 「虹朗は...「会長は虹朗って名前で呼ばないで下さい。」 会長の言葉を遮り、オレは言った。 高波会長が虹朗を虹朗って名前で呼ぶのはやなんだ。 だからはっきりと言っておきたかった。 会長は小さくチッって舌を鳴らし 「南は男よ。森川君に護られなくても大丈夫だと思うけど..  ねぇ。南...そうよね!」って言葉を強め。 ** 会長がオレに振り返る。 オレは涼に視線を移す。 涼もオレを見ていた。 だから、ちゃんと言わないといけないと思って。 『オレは嬉しいです、涼が心配してくれる事が...』 そう言うと会長は大袈裟に溜息を吐く。 オレの言った事には触れず 「さあ。 南、始めよう」て背中を向けた。
/78ページ

最初のコメントを投稿しよう!

49人が本棚に入れています
本棚に追加