オレが1番だ。。

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昼休みの短い時間で出来る事は少ない。 だから今日だってひとりで大丈夫です。って言っているのに 会長自らやって来た。 各クラスの出し物と予算のチェックだけで休み時間が終わりそうだ。 会長はさっきの涼とのやり取りの後、 何をやるにも荒っぽく音を立て作業をする。 かなり機嫌が悪そうだ。 オレは小さく息を吐き肩を竦める。 涼を見ると目が合い、口が「ガンバ」っと形どる。 オレは薄く微笑み チェックを続けていると 「南。 文化祭の方も大変だと思うけど...     図書室に新しく追加する本のリストも早めに頼むわよ」 そう言ってチェック済みの用紙をテーブルでバンバンと激しく揃えた。 『...はい。  今やっている最中です』  言い終わる前にスーッと立ち上がり 「後は、頼むわね」 そう言い残し生徒会室を出て行き後ろ手でドンっと扉を閉めた。 涼は両手をグィーッと上げ  あーぁっと言いながら体を伸ばした。 会長が出て行った扉を見ながら 「お前。 会長に気を許すなよ」ってオレを見る。 「.... ん」 「北川にも気をつけろよ」って言った。 「え!? なんで副会長の北川さん?」って、 首を傾げ涼を見る。 涼は眉毛を真ん中に寄せ不機嫌そうな顔でオレに近づき 尻を下から上になで上げる。 いきなり触られ慌てるオレは、 『...っお、おい「狙われてんだよ...北川に」 言葉を遮られ、 オレは言い掛けた言葉を飲み込んで もう一度、涼の顔を見た。
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