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「何だよ。さっきのメール」
「知らないわよ。彼女に送れと言われたんだもん。一番遅く来た人が今日のターゲットだ、と」
「何だよ。それ」
「本当のことよ。みんなも見たでしょう」
何人かがうなずいていた。
彼は声を荒げると、自分の席に着いた。
それから少ししてホームルームの開始の音楽が鳴り、先生が教室に入ってきた。
先生はクラス内を見渡すと、悲しそうに微笑んだ。
「昨日、あんなことがあったんだもんね。無理もないわ」
先生が出席を取り始めた。
その間もぽつぽつとクラスメイトが入ってきて、一時間目の授業が始まるころには残りが七人になっていた。
あの子の言う通りなら、この中の一人が死ぬことになる。
授業が始まっても、授業どころではなかった。そして、そのメールが効果的だったのか、ぽつぽつとクラスメイトが教室の中に入ってきた。
残り二人。
昨日、あの少女にたてついていた常井さんと、本仮屋さんだ。
二人とも家が遠く、電車通学をしていると聞いたことがある。
そして、二時間目が始まったころ、本仮屋さんが教室内に入ってきた。
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