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本仮屋さんが教室内を見渡し、ほっと安堵のため息を吐くのが分かった。
あの少女の言うことが正しいなら、常井さんが殺されるということになる。
そのうち常井さんが来るのだろうか。
だが、それ以上、クラスメイトが教室に来ることはなかった。
放課後のホームルームの時間になると、担任の正田先生が入ってきた。
彼女の表情はどことなくくらい。
「残念なお知らせがあります。今日の昼過ぎに常井さんが亡くなっていたそうです」
クラス中に緊張が走るのが分かった。
あの子が言っていたように、一番学校に来るクラスメイトが殺されたことになる。
それから先生が何か言っていたが、わたしの耳にはほとんど帰ってこなかった。
ホームルームが終わり、正田先生が教室を出て行くが、クラスメイトはほとんど誰も席を立とうとしなかった。
「まじで、俺たち殺されるのかな」
岡本君がそう言葉を漏らした。
「今の状態だとそうなんだろうな」
岡本君の前の席の田元君がそう言葉を漏らした。
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