二日目

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「そもそも何で、俺たちがこんな目にあわないといけないんだよ」  岡本君の声に誰も反応できなかった。  誰も何もわかっていないのだ。  田元君は顎に手を当て、眉根を寄せた。 「誰かあの子に見覚えがあるやつはいないのか?」  田元君の問いかけには誰も答えない。いや、答えられないのだ。  少なくともわたしはあの子のことを知らないのだ。 「警察が捕まえてくれるのを待つしかないんじゃないの?」  そう言った本仮屋さんが小さな声をあげた。  わたしもそこであることに気付いたのだ。 「毎日彼女がここにくるなら、警察に待機してもらえばいいんじゃないの? そうしたら、あの子のことを他の人も信じてくれるはず」  その彼女の言葉にクラス中の人間が同意していた。 「でも、警察の人は信じてくれてなかったよな。昨日、あの話をしても首を傾げるばかりで」 「だったら、先生に頼んでもらえばいいんじゃね?」  田元君の言葉にクラスの大半が頷いていた。 「じゃあ、俺が行くよ。他にも誰か来てほしいんだけど」  クラスメイトは顔を見合わせた。だが、誰も手を挙げる人はいなかった。  わたしもなんとなく気が進まなかったので、彼女たちの気持ちは何となくわかる。
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