1010人が本棚に入れています
本棚に追加
少しだけ乱れた息を整えていると、頭上から瀬戸君のそんな声が聞こえて、耳にキスされた。
「ぁっ……」
多分、いきなりだったからだと思うんだけど、身体が跳ねてしまって、おまけにまた、変な声がでちゃった。
恥ずかしい……。
「よしよし。ホント、可愛くてしょうがねーな……」
そんな僕に、瀬戸君は頭を撫でながら、そう言った。
「ごめ……」
「何で、優が謝んの? 何も悪くねーし」
瀬戸君はそう言うけど、やっぱり謝らなきゃいけない。
どうしよう……。
瀬戸君に気付かれる前に、離れなきゃいけないのに……身体、力が入んないよ……。
今の状況に困ってしまって、とりあえず身体を少しだけ横に向けた。
そうする事でバランスが悪くなって、瀬戸君の胸元のシャツを掴んでしまったのは、申し訳ないと思ったけど、手を離せない。
「どうした? 優……眠いのか?」
「う、ん……」
本当は眠くない。けど……瀬戸君がそう思ってくれるなら、もうそれでいいかも。
ああ……どうしよう。
身体が熱くて、苦しい……。
早く、治まって欲しいのにな……。
最初のコメントを投稿しよう!