お昼のひととき

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   瀬戸君の事が好きって自覚して、それを伝えてから……僕達は付き合う事になった。 自分の気持ちに気付くまでに時間がかかっちゃった僕は、瀬戸君にとっても迷惑をかけてしまった。 「優、どうした?」 でも……そんな僕に、瀬戸君はいつも優しい。 今も、僕の身体をギュッと抱きしめてくれて、優しく笑いかけてくれる。 朝……少し早目の時間に登校したら、瀬戸君は既に教室に居て、僕を呼ぶといつもみたいに抱きしめてくれた。 それは、瀬戸君の事を好きだと自覚する前から、習慣になりつつあったものだけど、思い返せば僕はあの時から、この時間が好きだった。 「ううん、なんでも……ない」 「もー、ホント可愛いんだから」 「そんな事……んっ……」 ニコニコ笑いながら、僕を抱きしめてた腕を離した瀬戸君は、今度はキスを仕掛けてきた。 言いかけてた途中だったのに、口を塞がれてしまい……僕はそれ以上、何も言えなくなってしまう。 けれど……こうして唇が触れあえば、少しくすぐったいけど、気持ちいいと思っちゃう。 だから僕は、ゆっくりと目を閉じて、さっきまで抱きしめてくれてた瀬戸君の腕に手を伸ばし、そっと掴んだ。
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