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今日は晴れてるから、青空を見ながらお昼食べれたらいいなぁと思ってたんだけれど……難しいかも。
楽しみにしていた分、少しがっかりしちゃったけど、とりあえず階段に座って、瀬戸君を待つ事にした。
「あ……優。遅くなってごめん」
暫くして、瀬戸君がやってきた。
「ううん、大丈夫。あ、でも……ここのドア、鍵が掛かってて、開いてないみたいだよ?」
「そーなんだよ。でも、大丈夫。俺、鍵持ってんだ」
残念そうに言った僕に、瀬戸君は笑いながらチャリンッって音をさせて、鍵をポケットから取り出した。
「え? 何で瀬戸君が、鍵を持ってるの?」
「ここさー、基本鍵掛かってて屋上出れねぇんだけど、俺は先輩の伝手があるからな。さっき、購買行く途中で借りてきた。だから、屋上貸し切りで食べれるぜ」
どういう経緯で瀬戸君がその伝手を作れたのかは分からないけど、一度は諦めかけてた屋上に入れる事が分かって、わくわくしてしまう。
「ホントに……?」
「ああ、勿論」
そう言った後、瀬戸君が閉まってるドアに鍵をさして、開けた。
「わっ……」
さっきまで締まってたドアが開き、外から気持ちいい風が通り抜ける。
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