お昼のひととき

8/26
前へ
/209ページ
次へ
   けど……付き合うって、何をすればいいのか分からなくて、ちょっと気になってた。 「あー……それな。ま、基本的には、今までとそんな変わんねーかな。けど、恋人だったら……必要以上にイチャイチャはするかな。で、それで足りなくなったら、愛を確かめる為にエ……」 「エ?」 「いや……何でもない」 「どうしたの?」 折角話してくれたのに、瀬戸君は気になる所で話を止めてしまって、それ以上何も言ってくれなかった。 うーん。 一体、何を言おうとしてくれたんだろう? 気になって首を傾げてたら、何故か少しだけ赤い顔した瀬戸君が、食べてたパンを口から離すと、僕との距離を縮めてきた。 「え……?」 急にどうしたのか分からなくて、僕は瀬戸君を見つめる事しか出来ない。 「優……折角二人きりだし、今からイチャイチャ……しよっか?」 「え?」 瀬戸君にそう言われたけど、イチャイチャするって、これから何するんだろうって、分からなくて気になった。 「優……いいよな?」 再び、真剣な表情の瀬戸君に聞かれて、とりあえず頷いた。 「じゃあさ……優、そのからあげ、俺に頂戴」 「え……う、うん。いいよ! はい」
/209ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1010人が本棚に入れています
本棚に追加