愛人、見つけた!!

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太田さんは必死だった。  湯本さんの持ち物を必死になって漁ってる。  アタシが見ているのも気付かないのは明らか。  「…ない…ない…」  太田さんが小さく呟く。  その姿はさきほどまでの平安貴族のようにまったりとした、動作や口調とは まったくの別人。  明らかにそれまで、接していた太田ミクとはまったくの別人がそこにいた。  アタシは黙って太田ミクの動きを監視し続ける。  太田ミクの動作は機敏で、まるで忍者。  最少の動きで、最大の効果を発揮といっては大げさだけど、動きにムダがな い。  アタシはピューと口笛を吹きたい気分だった。
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